宗像大社

宗像「沖ノ島」で発見された「国宝」が展示されている「神宝館」

宗像大社にある「神宝館」は「沖ノ島」で発見された「国宝」などが数多く展示されています。

代表的なものとしては神湊フェリーターミナルに「巨大なモチーフ」として飾られている「三角縁神獣鏡」の実物が展示されています。

展示品は大きく分けると「鏡」「馬具」「土器」「武器」「巻物」などが展示されています。

昔の鏡というものは「今の鏡」みたいに透明ではなく、上記の「三角縁神獣鏡のようなもの」を鏡と呼んでいて「祭祀」の際に祀られていました。

「馬具」も大変貴重な品だったみたいで「金銅製のものが多く」いまでも原型を保っているものが多いです。

展品の多くは「祭祀の際に祀られていた物」が多い印象です。

撮影日:2019年02月22日

神宝館は「昭和29年~昭和46年」までの3次にわたる「沖ノ島の発掘調査」を受けて、昭和55年(1980)に竣工した「鉄筋コンクリート3階建て」の博物館です。

「沖ノ島神宝(8万点の国宝)」を中心に、宗像大社に長年伝承されてきた重要文化財など、由緒に関わる「社伝神宝(しゃでんしんぽう)」を展示しています。

展示品の画像は、載せられませんので「文章のみ」になりますのであらかじめご了承ください。

神宝館に展示されている「鏡」

古代の日本では、「鏡」は権威の象徴とされている一方で、特別な力を発揮する聖なる神器として祭祀では不可欠なものだったそうです。

沖ノ島では合計71面もの「鏡」が出土しており、祭祀に大和朝廷が直接関与していたことを物語っています。

  • 三角縁四神文帯二神二獣鏡(さんかくぶち,ししん,もんたい,にしん,にじゅうきょう)
  • 鳥文縁方格規矩鏡(ちょうもんぶち,ほうかく,きくきょう)
  • 内行八花文鏡(ないこうはち,かもんきょう)
  • 鼉竜鏡(だりゅうきょう)

神宝館に展示されている「玉類」

「装身具」とされる玉は「特別な力を持つ」と信じられ、祭祀で重要な物だったそうです。

沖ノ島へ奉献された玉は、「勾玉(まがだま)」,「管玉(くだたま)」,「丸玉」,「小玉」,「棗玉(なつめだま)」,「切子玉(きりこだま)」などなど。

材質は、「硬玉こうぎょく(翡翠ひすい)」,「碧玉(へきぎょく)」,「ガラス」,「水晶」,「滑石(かっせき)」などなど。

遺跡での出土状況などから「ネックレス」の状態にして祭祀の際に「鏡とともに榊の木につるされた」とみられています。

  • 硬玉(こうぎょく)
  • 碧玉(へきぎょく)
  • 水晶・雲母片岩(うんもへんがん)
  • 滑石製勾玉(かっせきせい,まがたま)
  • 滑石製棗玉(かっせきせい,なつめだま)
  • 滑石製臼玉(かっせきせい,うすだま)
  • 碧玉・滑石製管玉(かっせきせい,くだたま)
  • ガラス製玉類
  • 滑石製臼玉(かっせきせい,うすだま)
  • 真珠玉
  • 滑石製子持勾玉(かっせきせい,こもち,まがたま)
  • 有孔貝製品(ゆうこうかいせいひん)

カットグラス碗片

イラン北部、ギーラーン地方を中心に同巧品が出土しており、ササン朝ペルシアから伝来したササン・グラスとみられています。

唐三彩長頸瓶片(とうさんさい,ちょうけい,へいへん)

白い素地の上に緑、白、褐色の釉薬(うわぐすり)がかけられた小片二十三点は、中国唐時代の彩色豊かな鉛釉陶器(えんゆうとうき)、唐三彩の断片です。

奈良三彩小壺(なら,さんさい,こつぼ)

奈良時代の複数色を用いた多彩釉陶器(たさいゆう,とうき)を奈良三彩と言います。

当時、朝鮮半島南部の影響の下に製作していた「緑釉陶器(りょくゆう,うき)」の技術に、中国の「唐三彩」の技術が加わり誕生したと言われています。

神宝館に展示されている「武器」

沖ノ島の武器には、「鉄剣,鉄刀,鉄鏃(てつぞく),鉄矛,鉄槍」がある。

これらは「戦いや狩猟の道具」の意味はなく、「神への奉献品」として用意されたと言われています。

  • 鉄剣,鉄刀
  • 鉄芯銀張捩り環頭(てっしん,ぎんばり,かんとう)
  • 水晶製切子玉(すいしょうせい,きりこだま)
  • 三輪玉(みわだま)
  • 鉄矛(てつほこ)、金銅製矛鞘(こんどうせい,ほこさや)

神宝館に展示されている「馬具」

沖ノ島では古墳時代後期から「馬具」が奉献された。

乗馬用の器具(鞍・轡くつわ)と馬の装飾品(杏葉ぎょうよう・辻金具つじかなぐ・雲珠うず)で、金銅製が多く、いずれも意匠をこらし装飾性が極めて高いです。

金銅製棘葉形杏葉(こんどうせい,きょくようがた,ぎょうよう)

鞍から馬の胸部や尻部に伸びる革帯(胸繋むながい・尻繋しりがい)に下げた飾り金具。

金銅製心葉形杏葉(こんどうせい,しんよう,ぎょうよう)

鞍から馬の胸部や尻部に伸びる革帯(胸繋むながい・尻繋しりがい)に下げた飾り金具。

金銅製歩揺付雲珠(こんどうせい,ほようつき,うず)

辻金具の一種で、馬の鞍の後輪(しずわ)から尻部に伸びた革帯(尻繋しりがい)が交差する部分(辻)につける飾り金具。

神宝館に展示されている「滑石製形代(かっせきせい,かたしろ)」

柔らかい滑石で「人や馬、船」をかたどった「人形(ひとがた)・馬形(うまがた)・舟形(ふながた)」を滑石製形代と言います。

古墳時代の祭祀の奉献品に滑石製模造品(玉・鏡・武器・農耕具などをかたどったもの)がありますが、当時は「人形・馬形」などを奉納する風習はないため、滑石製形代は「律令時代になる頃(7世紀後半)」に再編成されて新たに登場した祭祀品と言われています。

滑石製人形(かっせきせい,ひとがた)・舟形(ふながた)

奈良~平安時代,8~9世紀,人形・1号・3号・4号遺跡出土,舟形・1号・4号遺跡出土

8世紀以降の「沖ノ島祭祀」で主体となった奉献品です。

人体を正面からかたどった人形は、本来、「海神に対する」最も重要な奉献品と言われています。

滑石製馬形(かっせきせい,うまがた)

奈良~平安時代,8~9世紀,1号・4号遺跡出土

神が降臨する際の「乗り物」とされる馬、それを「横向きからかたどったもの」が馬形です。

人形とともに、神を和ませる意味合いを持っています。

神宝館に展示されている「土器」

沖ノ島への「土器の奉献」は5世紀の土師器(はじき)にさかのぼります。

始めは僅かであるますが、のちに「須恵器」が加わると数が増えて、7世紀以降は奉献品に土器が占める割合が多くなり、沖ノ島特有の装飾や仕上がりをもつ器を一括で奉納したと言われています。

  • 土師器壺(はじきつぼ),須恵器器台(すえき,きだい)
  • 大甕(おおがめ)
  • 長頸壺(ちょうけいご)

土師器壺は「玄界灘式製」塩土器。

須恵器台の上にのった状態で出土したため、両者はセットとみられています。

大甕は「遺跡の敷石の上」に据え置かれて奉献されていたらしいです。

金製指輪

神宝館に入って一発目に目に飛び込んで来る「金製指輪」。

厳重に保管された「ガラス張りのショーケース」に入っており、あたり一面真っ暗にされ、金製指輪に「スポットライトが当たっている」ため「金製指輪」がより映えて見えます。

この「金製指輪」を見れただけでも神宝館に来た甲斐があったと思いました。

金銅製龍頭一対(こんどうせい,りゅうとう,いっつい)

鋭い眼、湾曲しながら後ろへ伸びる頭角、先端が大きく開いて鳥のくちばし状に尖った分厚い唇をもつ、迫力のある「龍頭一対」です。

中国の壁画には、竿先に本品と同様の龍頭がつけられ、口元から幡や天蓋を釣り下げる様子が描かれており、用途を知ることが出来きます。

中国東魏時代の石窟である「第二屈の仏がん」に彫刻された「龍頭」と酷似しているらしいです。

金銅製高機(こんどうせい,たかはた)

奈良~平安時代,8~9世紀,伝沖ノ島出土

沖ノ島御金蔵(おかなぐら)4号遺跡出土と伝わる金銅製のミニチュア織機。

非常に精巧な造りで、部品はほぼ揃っており、組み立てると実際に織り成すことが出来る。

金銅製雛形五弦琴(こんどうせい,ひながた,ごげんきん)

我が国固有の弦楽器である「倭琴」のミニチュア品。

祭祀において楽を奏するものを雛形化して幣帛としたものであると言われています。

現存する伊勢神宮神宝「とびのおの御琴」とも形状が類似していて、律令祭祀の発現と継承を考える上で重要なものとなっています。

神宝館・インフォメーション

開館時間

9:00~16:30(入館は16:00まで)【年中無休】

拝観料

  • 一般・・・・・800円
  • 高校生・大学生・・・・・500円
  • 小学生・中学生・・・・・400円

下記の対象となる方は上記より200円割引になります。

20名以上の団体(一括払いに限る)、満65歳以上の方(シルバー手帳等を提示)

下記の対象となる方は無料です。

身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、特定疾患医療受給者証、特定医療費受給者証、先天性血液凝固因子障害等医療受給者証、小児慢性特定疾病医療受給者証等を提示された方。

参考資料

宗像大社神宝目録

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